現在売られている商品はどの商品を見ても、ISOなどの
品質規格の意識が進み、一定レベルの商品を提供することが当たり前になってきています。
そして、我々が商品を買う場合わざわざ不良が有るかどうか調べて買うようなことはしません。
それはなぜかと言うとPL法やお店で商品の保証、修理の保証がされているからに他なりません。
では、墓石業界ではどうでしょう。
「船井総研」などが墓石販売は、流通販売と同じであると提唱した事があります。
一時この考え方に釣られて多くのお店が「大量展示、低価格戦略」を行いましたが、今このやり方を続けているところは殆どありません。
なぜならば、墓石販売は流通業と言うよりも建築と同じように請負の要素が高いからです。
お客様と打合せをして、お客様のご希望の墓石を建立し、引渡しをさせて頂きます。
当然、製品を仕入れるにしろ、自社で作るにしろ建立し、引渡しをさせていただいた墓石は全て販売した会社の責任です。
では墓石の品質とは何でしょうか?
墓石の場合には、1.石の材質、2.加工、3.施工、4.説明と言うことが品質の中に含まれます。
お客様と営業マンとの「言った、聞かなかった」と言うようなことからトラブルは大きくなります。
その上、施工する人達の態度も品質の一部です。
きびきびと動く職人さん達を見ているだけで、良い物が出来ていく予感がしますが、ダラダラとして手際の悪い工事は、どう見ても良い物が出来上がるとは思えません。
整理整頓の行き届いた、きれいな現場ならば施主さんは勿論、近隣の墓地を持っている潜在的な人たちも良い業者だなあと思う事でしょう。
先日ある石屋さんが技術について話されていましたが「今まで自社で加工して完璧な物を持って行き、現場では組むだけでした。この間、現場で少し加工をしたら【すごい丁寧に作ってくれた】と、お客さんが感激して何人ものお客を紹介してくれた。なんと、自分は現場合わせをしていただけなのに、お客さんは丁寧な仕事と感じてくれた。技術にはパフォーマンスも必要なんですね。」
といわれました。
今までの石屋さんは自己満足とは言いませんが、「自分が作ったものが一番」「これがわからないのはお客が悪い」と言うような人たちが多くいました。
その商品の価値は買うお客さんが決めるのです。
良いか悪いかは買う側の判断です。
殆どのお客様は墓石の品質について知識をもっていません。
売る側には購入の判断をする材料をお客様に提供する義務があるのです。
今、販売する人と施工する人が別れている場合が増えてきています。
販売する人と施工する人のコミュニケーションがうまく取れてお客様に納得していただき、満足していただく事がたいせつです。
自社で特に力を入れている事、自社分析で強みとして出てきた他者との違いを明確にして下さい。
それこそが品質としてお客様にアピールできるポイントなのです。
結論を言えば「お客様に満足していただける事」それが、「良い品質」「良い技術」ではないでしょうか。
なお、ご不明な点がございましたらメールにてご連絡ください。
E-Mail:info@kujaku-mk.com